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働くを考える

“働く”を変える、コマース型グループウェアの可能性について

今まで何度も当ブログ内で企業内における業務を執り行う上でのモヤモヤについて話してきました。日々細切れになったタスクに追われることで、この仕事が一体誰のどんなことにどれだけ役に立っているのかわからず、やりがいを感じられないこと。隣の部署が何をやっているのか知らないので、欲しい業務が探せなかったり、異なる部署で同じような業務をしてしまったりすること。情報をやり取りする際、メール、チケット、チャット、専用ウェブアプリケーションや口頭など様々なので、言った言わないの不毛な議論や曖昧な責任範囲に起因するトラブルが起こること。こなすだけの仕事になった質の低い業務によって、長期間の待ち状態が発生したり、実現を諦めたり妥協したりしなくてはいけないこと。などなど、挙げれば枚挙に暇がありません。これらモヤモヤはあらゆる組織に散在し、夜の酒の肴に語られるのを待つある種の「仕方のないもの」として存在を許されているかのようです。しかし、これが不条理ギャグマンガならいざ知らず、企業活動や仕事そのものの質を一層高めるためには、業務を提供する側としての大きなやりがいを感じられて、業務を享受する側としての満足度を高める仕組みが必要ではないでしょうか。

コマース型グループウェア

業務を提供する側(B)と業務を享受する側(C)、そしてそれらを取り持つ仲介役(B)で考えると、これは楽天市場などのEコマースに代表されるBtoBtoCモデルだと言えます。そこで企業内の業務をウェブ上で売買するようなコマース型グループウェアの可能性について考えました。業務を提供する側はEコマースにおける店舗、業務を享受する側はEコマースにおける一般ユーザにあたります。店舗は業務をEコマースにおける商品のように写真や名前、コスト等を登録し、店舗ページ、商品ページ、特集ページなどを作成します。購入(申請)があれば購入処理に当たる実際の業務を処理します。購入画面に窓口が統一され、どんなユーザがどれだけ利用しているかも店舗管理画面から一目瞭然ですし、レビュー等の満足度を示す指標のフィードバックの仕組みがあれば、より一層定量的に業務の価値が測定できるでしょう。何より自ら考え、店作りをし、利用者の顔がはっきり見える仕事は、やはり大きなやりがいがあります。結果、もっと良くしよう、もっと改善しようと、自然なモチベーションと業務の質の向上が促されることでしょう。

業務を享受する側にもメリットがあります。使い慣れたEコマースと同じ仕組みで迷いませんし、Eコマースのモール機能である商品(業務)をカテゴリーやキーワードで検索したり、月間の利用ランキングを見たり、レビューを見たりすることで、企業内のあらゆる業務にアクセスすることが容易になります。異なる部署で同じような業務をすることも減少することでしょう。(もっとも、戦略的に競合する業務を許可することもアリでしょう。)定期購読(サブスクリプション)の機能で様々な業務にも対応できますし、実際の業務のコスト金額で売買すれば、予算管理とも連携ができるでしょう。業務の引渡し時期やコスト等、いわゆる"特定商取引に基づく表記"に当たるような業務のSLA(サービスレベルアグリーメント)の表記を義務付けることで、責任範囲の明確化も図れます。経営者が各店舗(チーム)の実績を分析できるようにすれば、今まで以上にチームの動向が確認でき、一層正確な業務運営の邁進にもつながるでしょう。

"働く"は変えられる

冒頭で挙げた業務のモヤモヤが無くならないのは、現場の人たちそれぞれが、どこかできっと誰かがいつか霧を晴らしてくれるだろうと思っているのかもしれません。しかし、経営者やIT部門が長い時間をかけてお膳立てした仕組みで、各チームそれぞれの業務改善を実現するのは実質不可能ですし、それでは遅すぎます。重要なのは、現場の人たち自ら課題意識を持って、自らの意思で改善でき、やりがいが得られる、そんな仕組み、または場なのではないでしょうか。そんな可能性をコマース型グループウェアに感じております。