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働くを考える

業務を(プライベート)クラウドサービス化する

仕事術

企業の中には多くの人が多くの業務に携わっています。それらがある一定のフローに則って処理されていることでしょう。しかし、日々細切れになったタスクに追われていると、「結局この仕事が誰にとってどれだけの価値があるのか」ということを忘れがちです。マネージャー陣のジャストアイディア程度で始まった業務が、時間の経過とともに意義や思想が希薄化し、結果的に良く分からないがやることになっているおまじないタスクや誰が見ても価値がないことが明白なのに捨てることのできないゾンビタスクでフロアは溢れかえっています。当然、そうしてこなすだけの仕事にモチベーションはありませんし、受け取る側も満足することはできません。双方にとって良いことは何ひとつないのです。

プライベートクラウドサービス

一方で世の中には多くのクラウドサービスが存在します。クラウドサービスとは、ネットワーク経由で様々なサービスを提供するものです。利用者はパソコンやスマートデバイスなどで、どこからでもアクセスが可能です。例えば、Gmailなどの電子メールやグループウェアといったソフトウェアの提供を行うSaaS(Software as a Service)、独自のソフトウェアを動かすための環境を提供するPaaS(Platform as a Service)、また共用ディスクといったインフラ設備やハードウェアを提供するIaaS(Infrastructure as a Service)などに分類されます。企業によってはそれらを導入ならびに利用しているところも少なくないでしょう。多くのクラウドサービスは業界のスタンダードに則り、非常に巧く設計されております。つまりタイトルの通り、モチベーションが高くそして価値のある業務を提供するには、それら業務をクラウドサービスのように提供することがひとつの方法だと考えます。プライベートクラウドサービスと言っても良いかもしれません。イメージとしては、クラウド◯◯(自身の業務)サービスといったところでしょうか。そうすることで業務を届ける相手を顧客とし、価値を届けて対価を得ることが前提となり、そのためにできることを考えて、実践していくことが仕事になります。例えば、業務を受け付ける窓口になるウェブアプリケーションを作ったり、提供するサービスやプロダクトを改善したり、より多くの顧客に届けるために効率性や生産性を検討したり、また見込み顧客へのプロモーションや既存顧客へのサポートといったマーケティング活動もそのひとつです。利点は大きく3つあります。ひとつは業務が目で見ることのできるウェブアプリケーションになり、窓口がひとつに統合され、利用者やステークホルダー、また自分たち自身にとっても「わかりやすい」ということです。さらにウェブアプリケーションはリクエスト数やユーザー数といった顧客行動の指標が非常に「計測しやすい」ため、上司やステークホルダーに価値を説明することが容易になります。そしてこれら加点方式の指標は、頑張れば頑張るほど伸びるので、モチベーションが高く、なにより「楽しい」ということです。価値の提供とそのフィードバックというループが備わったクラウドサービスにすることで、改善が容易で誰かの役に立っている実感を得られる有意義な業務になることでしょう。業務に対するモチベーションも必ず変わります。

おわりに

なにもそこまでする必要があるのかと思うかもしれません。決められた業務を決められたフローで正しくこなせばそれで良いと感じることでしょう。しかし変化の早いこの時代に、仮に巨大なビジネスフローの中にひとつでも変化できず価値のない部分があるとすれば、それは企業活動そのものに大きな影響を及ぼす可能性があるとも言えるでしょう。別の言い方をするならば、そこまでやる必要がないなら、そもそもやる必要がないのかもしれません。前述の通り、外部には優れたクラウドサービスが世界中で競争し価値を高めています。おそらく自身の業務と競合するサービスは必ず存在するでしょう。ひとりひとりが、そういったクラウド(インターネット)を通して世界中のプレイヤーと競争関係にあるという認識と、ある種の危機感を持つことも重要かもしれません。